こんにちは。スタッフの福本です。
あっという間に年の瀬ですが、いかがお過ごしでしょうか。
当社が請け負ういくつかの施工現場も
年内完成に間に合わせるため仕上げ・段取りに奔走中です。
そんな中、先日完成したH様邸小屋改修工事にて少し面白い階段を施工いたしました。

それがこちら。

一見普通の階段に見えますが特徴は踏板にあります。

実はこの階段、踏板の一部が互い違いにカットされているんですね。

上から見るとこんな感じ。

なぜこのような変わった形の階段を取り付けたのか。
それは単にデザイン性だけの話ではありません。
そもそも階段には建築基準法で定められる規定寸法が存在します。
詳細は省きますが一般的にはその規定寸法を踏まえ安全かつ使い勝手の良い寸法で設計されるため完全に自由に決められるわけではないのです。

狭いスペースで階段を取り付けると必然、傾斜は急になり踏板の幅も狭くなります。
傾斜はそのままで踏板の幅だけを広くしても今度は踏板どうしの重なりが大きくなり結局、足をしっかり乗せられるだけの幅を確保できません。
踏板の幅を確保するためには相応のスペースと傾斜が必要なのです。

今回の場合も設置できるスペースが狭く限られていたため、階段の傾斜は普通よりも急。さらに段数と1段あたりの高さを一般的な寸法で設計すると踏板に十分な幅が確保することができませんでした。

そこで上記のように踏板の重なり部分を互い違いにカットすることで
片足ずつ分ではありますが安全に踏めるだけの幅を確保できるわけです。

省スペースで設置できるので用途やインテリアに合わせて間取りに組み込みやすいのはメリットですね。

こういった階段もあるんだと参考にしていただけば幸いです。