こんにちは。福本です。

先日、夕飯を食べながら小学校の教員をしている妹が言いました。

「小学4年生に垂直と直角の違いをどう教えたらいい?」

晩酌中の父を交え議論が始まりました。

テーマは『小学校算数における垂直と直角という言葉の意味』

感覚では認識しているもののいざ説明しろと言われるとなかなか難しいもので

『直角=90度であり角度そのものを示す言葉、対して垂直は2本の直線が90度で交わっている状態のこと』

と自分なりの言葉にしてみたものの果たしてどうだろうといった感じ。

この時面白いのが、建築業の私と土建業の父は垂直を立体で考えていたことです。

縦に直角(柱と梁の関係のよう)なものを感覚的に垂直と呼び、平面上での直角は垂直と呼んでいないことに気付いたのです。

我々は叫びました。

「読んで字の如く『真っ直ぐに垂れるもの』だから3次元的な方向のみが垂直であって、平面上の直角は垂直ではない!」

これが正解だ!とばかりにまくし立てましたが教職者たる妹はそんな感覚的な説明では納得しません。

どうやら勢いで丸め込める人種ではなかったらしく教科書を突きつけてきます。

そこには『2本の線分が直角で交わるとき、これらは垂直であるといえる』とありました。

小難しい言い方で説明しているけど言ってることは同じじゃないか、と食い下がると、その横の挿絵では90度で交わった道路(俯瞰からの略地図)を例に直角・垂直の説明がなされていました。

ここに我々の『平面上では垂直と呼ばない説』は完全敗北を喫しました。

しかし、ここまでくると引き下がれない我々(私30、父還暦)。

書庫から『岩波書店 広辞苑 第三版』を引っ張り出し右手に広辞苑、左手にわくわく算数4年生の状態で

「教科書が正しいとは限らない!」

と強引な延長戦を展開しました。

しかしてその結果はあえて言う必要はないと判断して割愛します。

つまり何が言いたいかというと、スマホ1つでなんでも調べられるこの令和の世で、あえて辞書を引くそんな日があってもいいんじゃないかなと思った出来事でした。